不動産投資の失敗事例② ワンルームマンションの罠

ワンルームの区分マンション投資は、物件金額もやすければ、1000万円を切る物件も多くまた、利回りもよく、収益性が高そうに思い購入してしまい失敗してしまう人が多いです。
この項目ではワンルームマンションを購入して、キャッシュアウトしてしまう失敗事例をご紹介させていただきます。
高回転で失敗する
ワンルームに入居する方は、単身の方です。
ファミリー向けに比べると平均入居期間が著しく短いのが特徴です。
平均すれば、4年ぐらいになり、その程度入居してもらえれば通常は十分採算が合います。
しかし、競合の多い地域での短大生向けマンションは要注意です。
競合が多いので、敷金・礼金など一時費用は0円で、退去時のリフォームなどはオーナーが負担しないといけないエリアがあります。
せっかく入居がきまっても、2年で必ず退去していきますので、また、リフォームや広告料を出して入居してもらい・・・
ということを繰り返していく必要があります。
特に短大は女性が多いので、綺麗なマンションが選ばれる特性がありますので、リフォームやエアコンの取り換えなどの設備支出に苦しめられてしまう場合があります。
失敗しないための対策
- 短大などの特定の施設に賃貸需要が特化していないか確認する
- 過去の入居者の時期を確認し、平均入居年数を確認する
- 競合が激しい地域であるか確認する
※競合の多いエリアの見分け方は、敷金・礼金が0円になっていないか。
広告料が3か月以上必要なエリアか。
ということを確認いただければよいかと思います。
修繕費で失敗する
ワンルームの区分マンションは当然ながら、管理費や修繕積立器などが毎月必要となります。
気を付けないといけないのが、修繕積立金です。
マンションデベロッパーは新築マンションをできるだけ売りやすい条件で販売するため、新築購入時の修繕費はかなり抑えて販売しています。
そして年数がたつにつれて、その修繕費を2倍、3倍と高くしていくというわけです。
一方家賃は築年数が経つにつれて、下落していきます。
また、オーナー負担となる室内設備の入れ替えなどで、修繕費がかさみ、家賃収入で賄いきれなくなるということがあります。
最近はあまり聞かなくなりましたが、無計画な管理会社が運営すると、修繕積立金が不足した場合、各オーナーに修繕費の不足分を数百万単位で請求される場合もあります。
失敗しないための対策
- 修繕積立金の積立金額を確認する
- 将来にわたっての設備入替計画と、修繕積立計画書があるか確認する
- 将来の家賃下落と修繕費
- 修繕積立金や管理費を滞納しているオーナーがいないか確認する
- 実績のある管理会社であるかどうかを確認する
- 家賃がそのエリアの底値になってもキャッシュがまわるように、返済比率が高くなりすぎないように融資を組む
ワンルームの区分マンションは、
入居付のしやすいエリアで低価格で購入できる物件があり、
魅力的な物件が多いのがたしかです。
人気のエリアでしたら高回転でも、敷金・礼金がしっかりとれるため、
収支が十分に合うかと思います。
逆に地方や田舎のほうにあるワンルームでは、
非常に競合が多く、採算が合わない物件があったりします。
もともと近くに大学があったが、大学の統廃合により
その大学が移転してしまい、
いっきに需要過多になるということがあります。
そうなるとワンルームマンションがありえないぐらいの
金額でしか販売もできなくなり、
売るに売れず、管理費と修繕費だけを負担しないといけないという
悲惨な状態になってしまいます。
ワンルームは手軽に購入できる物件ですが、
検討は慎重にしていただくことをおすすめします。